スマホ首とは?原因と対策
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はじめに
スマートフォンの使用によって「スマホ首」と呼ばれる、いわゆるストレートネックに悩む人が増えています。首の不調は体をコントロールする自律神経にも影響するもの。正しくケアしていきましょう。
そもそもスマホ首(ストレートネック)とは?
ストレートネック(スマホ首)とは、うつむいた姿勢により首の筋肉に痛みやこりが現れ、体中に不調が出た状態です。使用目的が限られていた携帯電話に比べ、多くのことができるスマートフォンは、より長い時間集中して使われる傾向があります。人間は集中している時はあまり体を動かさないため、うつむいた姿勢を長時間続けることとなり、首の後ろの筋肉に負担がかかってしまいます。そのことによって首に痛みやこりの症状が現れ、体中に不調が出てしまうのが「ストレートネック(スマホ首)」です。
人間の頭の重さは5~6キログラムで、男性が投げるボウリングの球くらいの重さがあります。しかもうつむく角度によって筋肉への負担は大きくなり、30度傾けると約3倍、45度傾けると約4倍になるという研究結果も。起きてから寝るまで頭を支え続けている首の筋肉に、これだけの負担がかかってしまいます。
首の痛みやこり以外に現れる症状は?
ストレートネック(スマホ首)では頭痛やめまい、さらには、目の不調、ドライアイ、ドライマウスといった不定愁訴も現れます。この不定愁訴は首の筋肉のこりが自律神経の1つ、副交感神経に障害をもたらすために起こるもの。自律神経が乱れることから、うつ、慢性疲労症候群、パニック障害、不眠症、多汗症、機能性胃腸症など様々な症状が現れます。
スマホ首(ストレートネック)になりやすい人の特徴
ストレートネック(スマホ首)になりやすい人は、その名の通りスマートフォンをよく使うなど、うつむいた姿勢を長く続ける人です。さらに、首が細い人や首の筋力が弱い人もなりやすく、一般に男性よりも筋肉量が少ない女性のほうがリスクは高めです。最近は若い男性がスマホ首になるケースも増加していますが、その背景には男性の筋肉量の低下があるようです。
また、加齢と共に筋肉量は低下するため、若い世代より中高年以降のほうがストレートネック(スマホ首)になりやすいといえます。
予防・改善するには?
ストレートネック(スマホ首)の予防・改善には横になって首を休めるのが一番ですが、忙しい時や外出時は難しいでしょう。そこでおすすめなのが、背もたれのあるいすに座り、首に両手を当てて30秒間後ろに倒すだけの「ネックリラクゼーション」です。
15分に1回程度行うのがベストですが、時間がとれない場合は30分に1回を1分程度行うのでもOK。ストレッチのように筋肉を伸ばすのではなく、筋肉を緩めることを意識してください。さらに効果を得たい場合は、ネックリラクゼーションと共にホットタオルやドライヤーで副交感神経センターがある首の上半分を温め、血行を促すとよいでしょう。
これらのセルフケアを行っても痛みやこりが改善しない場合は、ストレートネック(スマホ首)を診療できる医療機関に相談をするようにしましょう。
日常生活で出来ること
「ストレートネック(スマホ首)」にならないためには首の筋肉に負担をかけ過ぎないことが大切。日常生活では次のようなことを意識しましょう。
スマホは休みながら使う
スマホを全く使わないことは不可能です。使う時間をできるだけ短くする工夫をしましょう。
使うにしても休み休み使いましょう。
パソコンは目線の高さで

うつむいた姿勢にならないように画面は目の高さに調整しましょう。首への負担を考えると、デスクトップタイプか、できるだけモニターの大きなノートタイプがおすすめです。いすに深く座りパソコンと距離を保つことで姿勢も改善できます。
バックは左右バランスよく持つ

左右アンバランスな姿勢も首への負担になります。ショルダーバッグなど片方の肩にかけるものは、時々持ち替えて体の左右のバランスを整えましょう。リュックサックは左右均等に負荷がかかるのでおすすめです。
湯船につかり血流を良くする

入浴は副交感神経の働きを高め、血の巡りもよくなるので筋肉の疲れをとるのに効果的。40度程度のお湯に10分くらい、首までしっかり浸かる全身浴がおすすめです。
睡眠で首をいたわる

質のよい睡眠をとり、首の疲れを回復させましょう。夜に十分な睡眠がとれなかった場合は、日中にこまめに横になるのも有効です。また自分に合った枕やマットレスを使用しましょう。
最後に
「スマホ首」は現代病といえるでしょう。日々の姿勢・生活習慣のちょっとした改善が重要になってくるでしょう。
今回ご紹介した対策でスマホ首とおさらばしましょう。